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クリニック開業時の広告は何をすべき?効果的な集患方法と注意点を解説

                   
投稿日: 2026.05.08
更新日:2026.05.05
                   

クリニックを開業する際には、医療機器や物件の準備だけでなく、地域の患者さんに存在を知ってもらうための集患対策も重要です。近年では、インターネット検索などを通じて医療機関を探す患者さんも増えています。そのため、クリニックの開業時には広告や広報の方法についても検討しておく必要があります。一方で、医療広告には医療広告ガイドラインによる規制があり、ほかの業種の広告と同じように自由に内容を掲載できるわけではありません。本記事では、医療広告の基本的なルールや注意点、広告代理店を選ぶ際のポイントなどについて解説します。

クリニック開業時に広告が重要とされる理由

クリニック開業時に広告が重要とされる理由
なぜ開業前から広告を開始する必要があるのですか?

開業する前から広告を開始することは、開院直後から安定した患者数を獲得することにつながります。広告を適切に設計・運用することで、既存患者さんとの関係構築だけでなく、新規患者さんの獲得や医療機関の認知度向上につながる可能性があるという報告もあります。

開業前の広告では、医療広告ガイドラインで認められている範囲で、以下のような情報を掲載することができます。

  • クリニック名
  • 診療科
  • 電話番号や住所
  • クリニックまでのアクセス
  • 管理者の氏名
  • 診療日や診療時間
  • 予約可能か否か
  • 専門医が在籍しているか
  • 各種指定医療機関かどうか

開業する際には、広告に開院日や診療科別の診療開始日も掲載可能です。

これらの情報を周知することで、患者さんは新しいクリニックに対して具体的なイメージを持つことができます。

開業のタイミングは、地域のメディアからも、近隣の人たちからも注目をされやすいです。集客のためには、注目をされやすいタイミングを逃さないようにするため、効果的な広告を打ち出すことが望ましいといえます。

紹介や口コミだけでは集患できないのですか?

紹介や患者さんの評価は有効な集患手段ですが、それらだけに頼ったクリニック集患は難しいと考えられます。

患者さんからの評価は直接他者に口頭で伝えられます。また、インターネットのWebサイトに記載された評価は広く発信されます。特に、Webサイトなどに投稿される評価は任意で書き込まれることが多く、患者満足度の評価に用いることはできない場合があります。また、評価の記載内容には投稿者の強い感情が反映されることもあり、極端に高い、または低い評価がされることも少なくありません。そのため、紹介や評価はあくまでも補助的なものととらえることが望ましいでしょう。

保険診療でも開業前の広告は必要ですか?

はい。保険診療をメインで行う予定のクリニックであっても、開業前の広告を行うことは極めて重要です。

いつ、どこに新しいクリニックが開院するのか、どのような診療内容を行うのか、そしてどのような医師が院長になるのかなどを、特に地域の住民の方に知ってもらうことで、開業してからの集患もスムーズに進むでしょう。

クリニック開業時に実施される主な広告手法

クリニック開業時に実施される主な広告手法
ホームページは広告としてどのような役割を持ちますか?

現在、受診などの行動を起こす前にインターネット検索を行う方も少なくないため、ホームページは集客をするために欠かせないツールとしての役割を持ちます。

多くの医療機関が、新規患者さんが受診しやすいようにホームページを活用しています。

ホームページは24時間、自分の好きなタイミングで、どこからでもアクセスできる情報です。そのため、広告媒体として有効に活用したい手段の一つといえます。

MEO対策とは何ですか?

MEOは、Map Engine Optimization(マップ検索エンジン最適化)の略です。

インターネットの検索結果で、自分の店舗などが上位に表示されるような対策をすることを指します。クリニックを新規開院するときにもMEOを実施することで、自院の情報がマップ表示されやすくなり、効率的な集客が期待できます。GoogleであればGoogleビジネスプロフィール、Yahoo JapanであればYahoo!プレイスには説明や施設の所在地、連絡先などの情報を登録できます。

チラシや内覧会などのオフラインの広告も効果はありますか?

はい。チラシや内覧会などのオフライン広告も効果はあります。近所の方たちを新規の患者さんとして顧客ターゲットにしている場合には、特に効果的です。開院準備をしている様子に加えてチラシが届くと、どのようなクリニックができるのか興味を持つ方もいるでしょう。また、ホームページなどを閲覧する機会がない高齢の方などの場合には、チラシを見たり、内覧会に参加したりすることが新規医院の情報を得るために有効な手段になります。

チラシや内覧会などのオフラインの広告も効果はありますか?

はい。チラシや内覧会などのオフライン広告も効果はあります。近所の方たちを新規の患者さんとして顧客ターゲットにしている場合には、特に効果的です。開院準備をしている様子に加えてチラシが届くと、どのようなクリニックができるのか興味を持つ方もいるでしょう。また、ホームページなどを閲覧する機会がない高齢の方などの場合には、チラシを見たり、内覧会に参加したりすることが新規医院の情報を得るために有効な手段になります。

クリニック開業で有効な広告手法があれば教えてください

クリニック開業の際には、ホームページの構築などのオンラインでの広告が重要です。そのほか、地域密着型のオフライン広告として、電車・バス内などにポスターを設置する方法もあります。道路わきや電柱に看板を設置するという手段もあります。また、地域情報誌や新聞折り込みチラシの配布も有効な広告手段です。

クリニックが開業時に広告を打つ場合の注意点

クリニックが開業時に広告を打つ場合の注意点
医療広告ガイドラインで注意すべき事項を教えてください

医療広告ガイドラインでは、広告に関して許可されているものとそうでないものが示されています。

具体的には、以下のような広告は禁止されています。

  • 比較優良広告
  • 誇大広告
  • 公序良俗(社会的な常識)に反する内容の広告
  • 患者さんなどによる治療内容などの体験談
  • 治療などの内容や効果について患者さんに誤解を与えうる写真などの広告

これらのような内容は広告することはできません。

加えて、治療効果を断定する表現や、ほかの医療機関より優れていると受け取られる可能性のある広告表現は認められていません。こうした規制は、患者さんが誤解を招く広告によって不適切な医療選択をしてしまうことを防ぐ目的で設けられています。

広告代理店に任せる場合の注意点やチェックポイントを教えてください

医療広告規制上、広告宣伝業務を外部委託すること自体を不可とする規定はありません。しかし、違反した場合には、医療機関だけではなく広告代理店も指導などの対象となりえます。そのため、広告代理店も医療広告ガイドラインを含む医療広告規制をしっかりと守ることが求められます。

具体的には、以下のようなポイントをチェックしておきましょう。

  • クリニック開院の広告支援の経験が豊富かどうか
  • 住民の年齢層や生活スタイルなど、その地域の特性を理解しているかどうか
  • ホームページの立ち上げからSNS運用などを一貫して任せられるか

さらに、広告費用や制作物、修正回数、契約年数などを詳細に決めます。

一度契約を交わした後であっても、実際に医療広告ガイドラインを守れていない場合には別の広告代理店への変更を検討する必要があります。

広告費をかけすぎるリスクはありますか?

はい。クリニック開業時に広告費をかけすぎることで、その後の経営に大きな影響を与えるリスクが生まれます。開業当初には知名度を早くあげようと過大な広告予算をかけてしまいがちかもしれません。しかし、費用対効果(ROI)を意識し、無駄なコストを作らないことが大切です。

診療所をはじめとする医療機関の財務を考えるうえで、宣伝広告費は経費の一部に含まれます。厚生労働省の医療経済実態調査によると、診療所の支出にはスタッフへの給与費や医薬品費のほか、「その他の医業費用(経費)」という項目があります。この費用は全体の支出のうち約2割を占めています。

参照:『第25回医療経済実態調査の報告(令和7年実施)』(厚生労働省)
   『第25回医療経済実態調査の報告(令和7年実施)』(厚生労働省)

この項目には広告費や消耗品費、水道光熱費、賃借料なども含まれており、広告費のみを抽出したデータではありません。そのため、広告費についても単独で目安を示すことは難しいものの、クリニック経営全体の経費の一部として計画的に確保しておくことが重要といえるでしょう。

編集部まとめ

編集部まとめ

クリニック開業時には、地域の患者さんに存在を知ってもらうための広告戦略が重要です。ホームページやMEO対策などのオンライン施策に加え、チラシや内覧会などのオフライン施策を組み合わせることで、開業直後からの認知向上が期待できます。一方で、医療広告にはガイドラインによる規制があるため、内容や表現には十分留意する必要があります。広告費の使い方や費用対効果も考慮しながら、地域の特性に合わせた集患施策を検討することが大切です。