クリニックの面接時のポイント|すぐに辞める人と長続きする人の違いとは?
クリニックに適したスタッフの採用は、クリニックの経営を成功させる上でもとても大切です。業務をスムーズに進めるためにも、なるべく長く働いてくれる人を採用したいと考える経営者の方が少なくないでしょう。
この記事では、面接時にチェックしておきたい「すぐに辞める人と長続きする人の違い」をご紹介します。面接の前に、ぜひご一読下さい。
【クリニックの面接】すぐに辞める人・長続きする人の違い
採用するからには、長く働いて欲しいものですよね。まず、面接時に応募者を見極めるために役立つ、すぐに辞める人・長続きする人の違いをご紹介します。
- すぐに辞める人に多い特徴を教えてください。
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表情が暗すぎる、笑顔がない、目を見て受け答えができない、など表情や受け答えが暗い雰囲気である、という特徴が挙げられるでしょう。
面接は多少なりとも緊張するものですが、最初の挨拶や雑談時に打ち解けるような姿勢が見られない応募者は注意が必要です。暗い表情は、勤務にあたって悩みや不安を持っている可能性があります。
ネガティブな感情を抱えているのは仕事に身が入らない、休みがちになる、といった理由になり得ますし、暗い表情は患者さんへの印象もよくありません。注意を受けることが多くなった結果、居づらくなって辞めてしまう可能性が高いと言えるでしょう。
- 長続きする人に多い特徴を教えてください。
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面接時に笑顔で受け答えが行える、会話のキャッチボールがスムーズである、転職回数が少なめ、病院の理念に共感している、「転職して新しい技術を習得したい」など明確な目標を持っている人は長続きしやすい傾向にあります。
相手の気持ちや場の空気を読んでほかのスタッフや患者さんとコミュニケーションが問題なくとれると職場環境にも早く慣れ、働きやすくなって結果的に長続きしやすくなるでしょう。
- 転職回数の多い人はすぐに辞めてしまいますか?
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一括りにはできませんが、すぐに辞める可能性は低くないでしょう。「転職回数が多い」=「職場を辞めた回数も多い」と言えます。転職回数が多い人は良くも悪くも職場を離れることや見切りをつけることに慣れており、辞めることに対するハードルが低く、少しでも理想と違うと簡単に辞めてしまいがちです。
しかし「長続きしない自分を変えたい」「もうこれで最後の転職にしたい」と思っている人も存在します。既存のメンバーと気が合って居心地が良くなると長続きすることもあります。
また、スキルアップのために転職を繰り返している人は向上心があり、前向きな転職と言えるでしょう。面接時には、退職理由を明確にしておきましょう。
採用に向けてチェックすべきポイント
続いて、面接を行う前に履歴書や職務経歴書を見てチェックすべきポイントをご紹介します。限られた面接の時間を有効活用するためにも、応募者に対する質問内容は事前に考えておきましょう。
- 履歴書でチェックすべきことはありますか?
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志望動機や退職理由は大切な点で、志望動機でクリニックの理念と応募者の考えがあっているか、勤務への意欲はあるかどうかはある程度判断が可能です。
退職理由も、新しい技術の取得などの前向きなものか、転居に伴うやむを得ないものか、人間関係のトラブルなどのマイナス要素の理由ではないか確認します。履歴書に記載されていない場合は面接時にチェックしましょう。
さらに、誤字脱字がないか、記入漏れや記入ミスがないかどうかも確認しましょう。見直しの習慣が身についているかどうか判断できます。特に医療現場では、確認不足が大きなトラブルにつながりますので、見直し・確認の習慣があるかは大切なポイントです。
また、住所と連絡先が異なる時は理由を聞いてみましょう。万が一の時に音信不通になるなどのトラブルを回避できることがあります。
- 応募者の経歴で気をつけるポイントを教えてください。
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全員がそうとは限りませんが、有名大学出身者で、大学病院や有名な病院などを経験している応募者に対しては、今後クリニックで勤務するにあたってのビジョンを確認するようにしましょう。
大きな規模の病院勤務を経験していると、無意識にクリニックと比較して辞めてしまうことがあります。そういった大きい病院とクリニックの環境が異なることに一言触れ、今までのキャリアを活かして、今後はどういった仕事をしたいか質問するようにしましょう。
- 面接時の質問で心がけることを教えてください。
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応募者の職務経歴は、現在から過去に遡る形で聞くようにしましょう。直近で行っていた業務や経験がわかりやすいためです。また、どの範囲まで業務が可能なのか、現時点でどの程度戦力として期待できるかなどを確認します。
例えば看護師なら採血や点滴、注射など、クリニックで必要になる手技はどの程度経験してきたか、レセプトなら点検や請求、総括まで可能かどうか、といった点です。
また、勤務に関わる事柄として、育児や介護といった事情がある応募者の場合は周囲のサポートがどの程度期待できそうか確認しておきましょう。予定外の休みが必要になる可能性が高いと考えられるためです。
ただし、「結婚や出産後も働き続けようと思っていますか?」といった質問は、気になる内容ではあるかもしれませんが男女雇用機会均等法に抵触するため避けましょう。
- 定着率を上げるために質問すべきことはありますか?
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勤務体制に無理がないかどうか、体調面を確認しましょう。
特に、前職が激務で体調を崩して退職した人は勤務に耐え切れずに辞めてしまう可能性があります。
扶養範囲内で勤務予定の場合、勤務日数や勤務時間などの正直な希望を聞き、ほかのスタッフとバランスが取れるか確認します。「土曜日も出勤可能と言っていたのに、いざ勤務し始めるとできないと言われた」「希望外の時間での勤務をお願いしたら辞めてしまった」など、双方の「思ったのと違った」を防ぐことが大切です。
面接時のチェックポイント
面接は、書類だけではわからない応募者の姿を自身の目で確認できる機会です。質問の答えそのものも大切ですが、その他の様子もチェックできるとさらによいでしょう。
- 面接前後の候補者の行動もチェックすべきですか?
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応募者は、面接では評価されやすいように振舞うものです。応募者の本来の様子を知るためにも、待ち時間の院内での様子、スタッフとのやりとり、院内を案内する時の様子などは可能な範囲でチェックしておくといいでしょう。
身だしなみや来院時に挨拶しているかどうかといった基本的な点を確認します。落ち着かずにきょろきょろしていたり、ボーっとして上の空になっている応募者は、あまり理想的な態度とは言えません。
- 面接時にメモを取っている人はすぐに辞めてしまいますか?
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勤務条件やクリニックの理念の理解を深めるためにメモをとっている場合がありますので、基本的にはやる気の表れと考えられます。特に、前向きな内容を質問して回答を書き留めているケースは勤務意欲が高いと受け取っていいでしょう。すぐに辞める可能性は低いと言えます。
「メモをとってもよろしいでしょうか」と質問する、こちらが話し終わってから手を動かすなど、相手の様子を気にかける姿勢があればさらにいいですね。
- 質疑応答で質問が多い場合はやる気の現れでしょうか?
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コミュニケーションが成り立っており、こちら側の回答をきちんと聞いている場合はやる気があると判断できるでしょう。
注意したいのは、自分の話ばかりしてこちらの話をあまり聞いていないと思われる場合です。実際に勤務開始してから「そんな話は聞いていない」と言い出して、気に入らないことがあると辞めてしまう可能性があります。
編集部まとめ
採用した人がすぐに辞めてしまうと、採用活動や新人教育に時間をとられてしまうため業務が上手く進まなくなりがちです。もともと在籍しているスタッフにかかる負担も大きく、患者さんの待ち時間が長くなる、ミスをするなど迷惑をかけてしまい、悪循環が生まれます。
採用面接の際は長続きする人をしっかりと見極められるよう、しっかり事前準備をして面接を行いましょう。