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眼科医の年収は?仕事の内容や働き方も紹介

                   
投稿日: 2024.01.17
更新日:2024.03.06
                   

眼科医の年収は、大学病院や民間病院・クリニックなどに雇用されている勤務医か、個人でクリニックを開業し経営まで行っている開業医かによって大きく異なります。

そこで本記事では、年齢や働き方、地域、医療機関といったさまざまな視点から眼科医の年収について解説していきます。

今後、眼科医として開業しようと考えている方や今よりも年収を上げたいと考えている方、眼科の医師を目指している学生の方などはぜひ参考になさってください。

眼科医の年収事情

眼科医の年収事情

まず眼科医の平均年収はどれくらいなのか、ほかの診療科目と比較して高いのか低いのか、働き方によってどのような違いがあるのかなどを見ていきましょう。

眼科医の平均年収はどれくらい?
労働政策研究・研修機構の「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、眼科医の平均年収は1078万円であることがわかっています。月収に換算するとおよそ89万円で、一般的なサラリーマンよりも稼げる職業と言えるでしょう。近年、眼科を受診する患者さんの数は増加傾向にあります。その理由は、幼少期からスマートフォンやパソコンを使用したり、リモートワークなどの普及により目を酷使したりして、視力や目に関するトラブルに悩む人が増えているからです。

また、高齢化が進んでいることや糖尿病になる人が増えていることも、患者数が増えている理由の1つです。患者数増加に伴って眼科医のニーズや年収も上昇している傾向にあります。

眼科医の年収は、なぜ個人差があるの?
年収に個人差があるのは、医師によって年齢はもちろん、勤続年数や働き方、勤務している地域が異なるためです。勤務地の周辺に競合クリニックがなければ受け持つ患者さんの数は自然と多くなって収入は上がりますし、年齢が上がれば上がるほど年収も高くなる傾向にあります。そのため、前述した1078万円という金額はあくまでも平均ということを頭に入れておきましょう。
眼科医の年収は平均より低い?
「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、平均年収が1番高いのは脳神経外科で1480万円となっています。2位は産科・婦人科で1466万円、3位は外科で1374万円、4位は麻酔科で1335万円、5位は整形外科で1289万円です。この調査で眼科は13位となっており、ほかの診療科と比べて平均年収が低いという結果が出ているのが現状です。ただ、眼科は脳神経外科や産科・婦人科のように命に直接関わるような診療を行うことや想定外の業務が少なく、比較的働きやすい診療科とも言えます。
眼科の開業医の年収は?
眼科を開業した医師の年収は、クリニックの立地や設備、手術の有無などによって異なりますが、平均すれば約3200万円と言われています。勤務医の平均年収の約3倍にも跳ね上がります。それには複数の理由が考えられます。1つ目の理由としては、使い捨てのコンタクトレンズを使用している方が、レンズを使い終わるたびに処方せんを受け取るために受診するからです。

また、レーシックやICL手術などの高額な視力矯正手術を受ける人が増えていることや、高齢化が進み白内障の治療を受ける人が増えていることも開業医の稼ぎやすさにつながっています。

眼科医の年収はなぜ変わる?

眼科医の年収は、年齢や勤続年数、働き方、地域によって異なると前述しました。具体的にどのように収入に差が出てくるのか、細かく解説していきます。

年齢別で眼科医の年収に違いはある?
眼科医の年収は年齢によって異なります。20代前半の平均年収は約380万円ですが、30代前半では約830万円、40代前半では約1200万円というデータが出ています。また、40代後半から50代後半にかけて、平均年収は1500万円とピークを迎える傾向にあります。ほかの診療科よりは低めの水準となっていますが、一般企業に勤めている同世代のサラリーマンよりは多くの収入を得ることが見込めるでしょう。
地域別で眼科医の年収に違いはある?
眼科医に限ったことではないですが、地域的に医師不足に陥っている場合は、1つの医療機関に患者さんが多く集まり、その分売り上げもアップします。売り上げが上がれば自然と医師の年収アップにもつながります。
医療施設別で眼科医の年収に違いはある?
眼科医の年収は、どの医療機関で働くかによっても異なります。大学病院や公立病院は患者さんに対する治療や手術のほかに研究や医師教育にも力を入れているため、利益率はあまり重視しておらず、診療を行う医師に対しての給与も少ない傾向にあります。一方で急患対応や当直が必要になることもあるなど激務が予想されます。それに比べて地域のクリニックなどの民間病院は、大学病院などよりも給与水準が高く設定されています。

業務内容も、外来対応やメガネ・コンタクトレンズの処方が基本で、手術を行ったとしても日帰りで対応できるものがほとんどです。残業なども少ないためワークライフバランスを取りやすいでしょう。

眼科医が年収を増やす方法

眼科医が年収を増やす方法

最後に、眼科医が年収を増やす方法をいくつか紹介します。

総合病院やクリニックで働いて年収を増やせる?
前述したように、民間病院は給与が高めに設定されています。現在、大学病院や公立病院で働いていて給与に不満があるという方は、総合病院や地域のクリニックへの転職を検討してみるのも良いかもしれません。眼科医不足の地域では好待遇で受け入れてくれる場合がありますし、医療機関によっては資格手当があったり、手術件数に応じてインセンティブが支給されたりすることもあります。
アルバイトで働いて年収を増やせる?
「今の職場は離れたくない」「収入を増やしたいけど転職するのはちょっと…」という医師の方には、定期非常勤やスポットアルバイトがおすすめです。定期非常勤とは、曜日や時間などを決めて行うアルバイトのことです。勤務先が決まるまでに時間と手間がかかるというデメリットがありますが、決まった収入が得られることは大きなメリットとなるでしょう。スポットアルバイトは、ご自身が希望する日時に限定的に働くことができるシステムです。求人の有無によって収入が変動しますが、空き時間を効率的に使えるため近年スポットアルバイトを行う方は増えてきています。
開業で年収を増やせる?
開業は、眼科医であれば特に年収アップが期待できます。対応している手術の時間が短いことやコンタクトレンズの安定需要など、高収入を裏付ける根拠もあります。ただし、開業するには医療機器を導入したりスタッフを雇ったりするためのそれなりの資金が必要ということを頭に入れておきましょう。また、売り上げや在庫の管理、スタッフの採用・育成、集患といった経営スキルを習得しておくことも大切です。

大金をはたいて開業しても、うまく集患できなければ経営が苦しくなりいずれ廃業へ追い込まれてしまう可能性があります。将来的に開業を目指しているのであれば、早いうちから情報収集に取り組んだり、開業支援サービスを利用したりすることをおすすめします。

編集部まとめ

眼科医は、ほかの診療科目よりも収入は劣りますが、一般的なサラリーマンよりも圧倒的に高い収入を得ることができ、また、開業や転職・アルバイトによって年収アップを狙うことが可能です。

今後、パソコン・スマートフォンの普及や高齢化社会が進んでいくことによって、眼科医の需要はさらに高まっていくでしょう。ぜひ本記事を参考に、ご自身の今後のキャリアを検討してみてください。