TOP > 電子カルテ・ICT・医療機器・精算機 > オンライン診療のやり方|実務目線で予約から診察、会計・処方まで徹底解説

オンライン診療のやり方|実務目線で予約から診察、会計・処方まで徹底解説

                   
投稿日: 2026.02.24
更新日:2026.02.14
                   

オンライン診療はパソコンやタブレットなどを用いて患者さんを診察する診療形態です。オンライン診療には、患者さんの受診機会が増えることで患者数が増える、業務を効率化できるといったメリットがあります。

本記事では、オンライン診療の概要や、クリニック側の取り組み方を解説します。

オンライン診療とは

オンライン診療とは
オンライン診療とはどのような診療方法ですか?

オンライン診療とは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのビデオ通話で診療を行うことをいいます。オンライン診療でも、診断や治療方針の判断、処方箋の発行などが可能です。

慢性疾患の定期的な診察や、自由診療の領域を中心にさまざまなシーンでオンライン診療が広がっています。

オンライン診療を導入するメリットを教えてください

オンライン診療を導入するクリニック側のメリットは、下記のとおりです。

  • 患者数の増加
  • 患者さん満足度の向上
  • 院内の混雑の緩和
  • 待ち時間の短縮
  • 業務フローの効率化

オンライン診療は、日頃は仕事や家庭の事情などで受診が難しい方、遠方にお住まいの方でも場所を選ばず受診可能です。また、土日や夜間などを診療時間に設定することで受診機会が少ない若年層も受診できます。対面診療よりも受診可能な患者さんが増え、患者数の増加が期待できます。

また、既存の患者さんの一部をオンライン診療に移行することで院内の混雑を緩和し、待ち時間を短縮する効果も期待できます。オンライン診療は診療待ち、会計待ちに要する時間がほとんどないので、患者さんの不満軽減につながります。

さらに、オンライン診療の患者さんに関しては予約や会計といった手続きがWebで完結させやすく、レジ締め作業が不要になるなど、医療事務の業務負担も軽減されます。

【オンライン診療のやり方】基本編

【オンライン診療のやり方】基本編
オンライン診療の予約から会計までの流れを教えてください

オンライン診療の予約はWebで行われるケースが多い傾向です。対面診療とオンライン診療を組み合わせている患者さんは、受付で予約をとるケースもあります。受付手続きの際は、対面と同様に健康保険証の提示や問診票の記入が必要です。

ただし、オンライン診療システムを導入する場合は、予約時や診療前にシステム上で問診票を記載できますので、クリニック側が行う必要はありません。

その後、患者さんはビデオ通話による医師の診察を受けて、処方箋を受け取ります。会計はオンライン決済です。

オンライン診療ではどのように患者さんを診察するのですか?

オンライン診療ではリアルタイムのビデオ通話を通じて患者さんを診察します。

診察開始時刻になると、患者さんはパソコンやタブレットの画面越しに医師と対面します。医師は事前に問診で記載された内容を中心に症状の詳細を尋ね、必要に応じてカメラ映像で視診を行います。

例えば皮膚の発疹であれば画面に近づけて見せてもらったり、喉の痛みであれば口の中をカメラに映してもらったりすることもあります。触診や聴診といった診察はできないため、詳細な問診や画像・音声情報を活用して診療を行います。

必要に応じて、事前に送付された検査データ、血圧や血糖値など患者さん自身が測定した結果、患者さんが事前にアップロードした写真資料なども診察に利用します。

医師は画面越しでも患者さんの表情や声の様子から状態を把握し、対面診療と同様に必要な診断を下せるよう努めます。

オンライン診療で対面診療に切り替えることはありますか?

医師がオンラインでは適切な診療が困難と判断した場合、オンライン診療を中止して速やかに対面での診療に移行する必要があります。

例えば、患者さんの状態が不安定で緊急の処置などが必要である場合、オンライン診療のみでは、適切な診断に必要な情報を得ることができないと判断した場合は、ただちに対面診療に切り替えます。また、情報通信環境の不具合により、円滑な診療が困難になったときも対面診療を行います。

オンライン診療で検査が必要になったときの対応を教えてください

オンライン診療中に検査が必要と判断された場合、原則として対面診療で検査を行うことになります。ビデオ通話では血液検査やレントゲン撮影、心電図などの検査ができないため、医師は必要性を説明したうえで患者さんに医療機関の受診を促します。当日検査が必要であれば速やかにアクセスできる医療機関への受診を調整します。

診療後の処方や薬の受け取りはどうなりますか?

オンライン診療で処方された薬は、患者さんが薬局で受け取るか、自宅へ配送されます。通常、医師は診療後に処方箋を発行し、患者さんが希望する薬局へファックスやオンラインで処方箋情報を送付します。

その後、患者さん自身が薬局で直接薬を受け取るか、自宅への配送で受け取ります。自宅への配送の場合は、オンライン服薬指導を行います。

【オンライン診療のやり方】準備編

【オンライン診療のやり方】準備編
オンライン診療を始めるときに必要な設備を教えてください

オンライン診療を始めるときに必要な設備は下記のとおりです。

  • パソコン(カメラとマイク機能が搭載されているもの)やタブレット
  • 安定した通信環境

上記のほかに、高性能なマイクやヘッドフォンがあると、より快適な医療サービスを提供しやすくなります。また、患者さんの診療を行いながら患者さんの情報やあらかじめ受領した画像を閲覧するためのディスプレイも必要です。

オンライン診療を行う部屋はどのような環境が適していますか?

オンライン診療を行う部屋には、静かで第三者に診療内容を聞かれることがない状態が適しています。対面診療を行っている場合には診察室で行うのが望ましいでしょう。

また、周囲の騒音や話し声が入りにくい環境も整えておきましょう。診療中にほかの患者さんの声や看護師の会話内容が、患者さんに聞こえてしまうことのないように配慮が求められます。

カルテや決済システムとの連携は必要ですか?

電子カルテとオンライン診療システムの連携は必須ではありません。しかし、電子カルテと連携可能なオンライン診療システムを導入することで、患者さん情報の入力や診療内容の記録といった手間が軽減されます。これからオンライン診療を導入する場合は、電子カルテと連携できるものがよいでしょう。

一方で決済システムとの連携は必須です。クリニック側が決済会社と契約を締結し、口座を開設して決済機能を既存のページに追加する必要があります。

ただし、決済機能付きオンライン診療システムであれば、こういった工程は必要ありません。

通信トラブルへの備え方を教えてください

通信トラブルが発生した場合の対処法を事前に患者さんに伝えておきましょう。映像が乱れた場合は、双方が再接続し直すといった方法を示しておきます。

オンライン診療は、音声のみの電話診療やテキストチャットだけでの診療はできません。通信トラブルが発生した際に、電話やテキストチャットだけの診療を行わないようにしましょう。

また、通信トラブルが発生しないような環境作りも行っておきます。高速で安定したインターネット回線の契約や、予備のパソコンの準備は欠かせません。

編集部まとめ

編集部まとめ

オンライン診療は、患者さんとクリニックの双方にとってメリットが大きい診療形態です。業務の効率化や患者さん満足度の向上が期待されます。

オンライン診療の流れを把握し、オンライン診療を円滑に進められるように導入の準備を進めましょう。