クリニックの外観をおしゃれにするには?集患力をアップするポイントも解説します
クリニックの外観デザインはクリニックの顔であり、患者さんが受ける第一印象そのものなので、見た目であるということ以上に重要な意味を持ちます。
実際、地域や診療内容が似ている競合クリニック同士であれば、外観の雰囲気によって患者さんの受ける印象が大きく変わり、来院動機にも影響することがあります。
そこで本記事では、クリニックの外観をおしゃれにする方法とともに、患者さんを引きつける集患力アップのポイントを解説します。
目次
集患力がアップするおしゃれなクリニックの外観
クリニックの外観は集患に大きく影響します。クリニックの外装・看板など外観全体が患者さんの第一印象を決める重要な要素です。
例えば、「駅に行く途中に雰囲気のよいクリニックがあった」と患者さんが記憶して来院につながるケースもあるように、普段から人目に留まる外観は新規患者さんの来院動機になりえます。
新規患者さんの目に止まり、「ここに行ってみよう」と思わせるクリニック外観にはいくつか共通する特徴があります。ポイントは次のとおりです。
- 高い視認性
- 安心感、清潔感の演出
- 必要情報の明確な表示
- 周囲との差別化と独自性
まず、診療内容などの情報がわかりやすい看板やサインのデザイン・配置を工夫し、通行人や車からでもはっきりと視認できるようにすることが大切です。診療内容やコンセプトにもよりますが、外壁は明るい色やガラス面を取り入れると清潔感や開放感を演出できます。
植栽やライトアップで、安心感や温かみを演出することもできるでしょう。
集患力アップにつながる外観は、このようにクリニックの存在をしっかり認知してもらい、安心感と興味を持ってもらえるデザインであるといえます。
クリニックの外観がおしゃれに見える条件

クリニックの外観をおしゃれに演出するには、統一感のあるコンセプト設計と細部へのデザイン配慮がポイントです。クリニックの外観をおしゃれに見せるポイントは次のとおりです。
- 内装やコンセプトとの統一感
- 配色・素材へのこだわり
- 周辺環境との調和
まず、外観と内装のコンセプトに一貫性を持たせて統一感を出すことを意識しましょう。外観で感じたイメージと内装のイメージが違うと、患者さんが戸惑ったり不安に感じたりしやすくなります。
また、診療科目や患者層に合ったデザインにすることも重要です。建物外観の壁材や屋根材の色、素材もクリニックのコンセプトに合わせてこだわって選ぶことで、より統一感や安心感を演出できるでしょう。周囲の景観も考慮して、クリニックを地域に調和させることもおしゃれな外観作りのポイントです。
ビルの一テナントとして入居するケースでは、自社ビル開業に比べ外観デザインに制約がありますが、以下のような工夫を取り入れることで外観をおしゃれに演出することができます。
- 看板デザインにこだわる
- 自動ドアや入り口前などエントランス周りを演出する
- 窓ガラスを活用する
エントランス周りは、コンセプトに合わせて飾り付けると効果的です。例えば、温かみや清潔感を演出したい場合は、植栽やフラワーポットを設置するという方法があります。
さらに、窓ガラスにデザインフィルムやシートを貼ることで、アクセントを加えると同時に診療科目やクリニックのコンセプトを視覚的に伝えられます。
大規模な工事が難しいテナント物件でも、こういった工夫でおしゃれ感を演出することができるので、ビルオーナーの許可範囲や広告規制を確認しながらいろいろ工夫してみましょう。
診療科目やターゲットとする患者層により、外観デザインで目指すおしゃれの方向性も変わります。
| 診療科 | デザインの方向性 |
| 小児科 |
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| 内科や整形外科 |
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| 美容系クリニック (美容外科や美容皮膚科) |
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| メンタルクリニックや 心療内科 |
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クリニックの外観にはその医院のコンセプトや雰囲気が表れるため、診療科に応じて患者さんに与えたい印象を考えたデザインにすることが重要です。
おしゃれさと併せて考えたい機能性や信頼性

クリニックの外観デザインでは、見た目のおしゃれさだけでなく機能性や安全性、信頼性を兼ね備えることが重要です。
患者さんが不安を感じないよう、外観には「ここがクリニックである」というわかりやすさや、初めて訪れる患者さんが迷いにくい導線設計が重要です。
外壁や看板の汚れや劣化はクリニックの印象を損ねてしまうので、定期的にメンテナンスしやすいかどうかも大切なポイントです。
また、高齢の患者さんが多い内科、車椅子や松葉杖の利用が考えられる整形外科やリハビリテーション科、視界に不安を抱えているかもしれない眼科、妊婦さんやベビーカーの利用が考えられる婦人科や産婦人科は特に、バリアフリー設計を取り入れることが求められます。
ほかにも、夜間の照明、駐輪場や駐車場の実用性、プライバシーへの配慮といった要素とおしゃれさのバランスを取り、患者さんにとって利用しやすく信頼のおける外観を目指しましょう。
おしゃれな外観は集患効果や印象アップに役立ちますが、過度なデザインは逆効果になる可能性もあります。
- 案内表示のわかりにくさや動線の悪さ
- 地域や患者層とのミスマッチ
- メンテナンス費用や清掃コストの増加
- 医療機関らしさの欠如
医療機関では清潔感や信頼感が第一に求められるため、過剰な装飾や奇抜なデザインは慎重に検討する必要があります。患者さんが安心して来院できる雰囲気を損なわないよう、患者さん目線や専門家の意見を取り入れながらデザインと実用性のバランスを意識しましょう。
デザイン面と実用面を両立させるためのポイントはいくつかあります。
- 患者さんにとってわかりやすいか
- 患者さんに安心感を与えられるか
- メンテナンスしやすく清潔感を保ちやすいか
おしゃれさと機能性、信頼性を両立するには、クリニックのコンセプトやデザインの方向性を明確にしたうえで、上記のような患者さんにとっての実用性と信頼性を優先してデザインを考えることがポイントです。
クリニックの外観をおしゃれに施工する業者の選び方

クリニック外観のデザインや施工を任せる業者選びは、開業準備のなかでも重要なステップです。
- 開業支援サービスを活用する
- 建築設計事務所や内装会社をインターネットで検索する
- 医療業界の人脈を頼る
- 展示会やセミナーへ参加する
以上のような手段で情報を集め、候補を絞り込んでいきましょう。
複数の候補から施工業者を選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
- デザインの提案力
- 医療機関の施工実績
- 医療機関の外観デザインへの強み
- 医療機関特有の法規制や基準への専門性
- コミュニケーションの円滑さ
- 見積もり内容と予算感
- アフターフォロー
特に重要な点は提案力と経験、専門性です。医療施設の設計や建築には、ほかの建築物とは異なる留意事項が多く、専門的な知識が求められます。
編集部まとめ

クリニックの開業において、外観をおしゃれにデザインすることは患者さんへのアピールとなり、集患力アップにつながります。患者さんの視点に立ち、安心感や信頼感を大前提としたうえで統一感あるコンセプトや洗練されたデザインが加わることで、「また行きたい」と思われる魅力的なクリニックが完成します。
施工実績やデザイン力、提案力などのポイントについて複数の業者を比較し、理想的なクリニックの実現を目指しましょう。




